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ヒガシの日記

公認会計士コンサルタントの思考の備忘録

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くれくれという病-他社事例を求める心理

コンサルティング

 こんにちは、ヒガシです。今日は他社事例についてお話しします。コンサルあるあるですが、内部からも顧客からもよく聞かれるんです。

他社事例とは

 ある会社が取り組もうとしている課題に対して、他社がどのように取り組んだのか、またどのような判断基準でそう判断したのかということです。例えば、
・新たに会社をM&Aした場合に、どこまでルールやシステムを統一するのか
・会計システムはどのようなものを使ってるのか
・どの役職がどんな権限を持っているのか
管理会計の粒度は、事業別か、箇所別か、また頻度は
といったようになんでもその範囲には含まれ、頻繁に「他社はどうしているんですか」と聞かれます。

なぜ他社が気になるのか

 内部でもそうですが、過去に経験したプロジェクトのことを聞かれます。なぜ、そんなにも他社のことが気になるのか。以下を想定しています。

  1. 他社ではうまくいっている(ように見える)から、それを使えばうまくいくはずだ
  2. 他社での考え方にヒントがあるかもしれない。うまくいけば楽に検討できるかも
  3. 考え方を整理したが、それが世の中的に普通か(当たり障りがないか)確認したい

 1.は何も考えず、安直な考えのもと、他社の方法をそのまま使うことです。自社向けにカスタマイズしてと言いますが、事業、システム、組織、人材といった前提条件がよほど類似してなくては適合しない臓器のように拒絶反応が起きます。

 2.は考え方のフレームワークを使おうとしている点、1番目よりマシです。それでもフレームワークが自社の判断に十分かは改めて考える必要があります。

 3.は自律的に考えていますが、最後に他社事例を見て、突拍子も無いことを言っていないか確認したい、万が一に責任を取りたくない、または説得力を持たせたい気持ちが出てるように感じます。

他社事例を出した時の反応

 とはいえ、他社事例を出す場合もあります。その反応は大概、否定的なものです。
・〇〇社は、うちと違って立派だから(公表事例です。念のため)
・それはうちの会社には合わないと思う
・うちの従業員には荷が重い
・そんな予算はない
 「初めから前提条件違うっていってましたよね?」と毎回思います。でも、そんな人、そんな会社はしばらくするとまた他社事例を求め始めます。

 他社事例はどこまでいっても他社事例です。人の人生を羨んだところで、自分の人生が変わるわけではありません。もし、他社事例を学ぶとしたら、その会社がどのように意思決定をしたのかを学ぶべきで、背伸びして、その会社と同じことをするのが正しいこととは思いません。
 結局、自分のことを変えられるのは自分自身ですし、事例になるような人/会社はその事例を自ら考えています。
出来る会社/人との差はますます開いていく一方ですので、事例探索はほどほどに。

ではでは、今日はこの辺で。